先日、10年以上中国語を学習されている受講生の方から、こんなご相談をいただきました。
「もう何年も勉強していて、ネイティブの先生からはいつも発音を指摘されるんです……。上級者の発音矯正って、やっぱり時間がかかりますよね? というか、本当に直るんでしょうか?」
上級者の発音矯正は、確かに時間はかかるかもしれません。
でも! 不可能ではありません!
これは、100名超の指導経験の中で、わたしが確信を持って言えることです。
発音のクセには、いくつもの要素がからみあっています
発音にクセがある、発音がズレていると感じられる場合、一般的に以下のような要素がからみあっているんです。
【発音矯正が進まない理由】
・ピンインの読みの間違い
・発音部位や発音方法の間違い
・間違いに気づけない
・分かっていてもコントロールできない
・理想とするお手本がない
・お手本の何を模倣すべきか分からない
ずらっと並べると、全部手ごわそうに見えますよね。
ところが!
この中で「分かっていてもコントロールできない」は確かに手ごわいのですが、それ以外は「知ることで修正できる」タイプの課題なんです。
模倣だけでは突破できない壁がある
お手本の発音をよく聞いて模倣することは、とても大切です。
ところが、お手本の発音を模倣させることだけを指示する教え方だと、上記の課題はいずれも突破しにくいんです。
なぜか?
・ピンインの読みの間違い → お手本を聞いても、ピンインとの対応が分からない
・発音部位や発音方法の間違い → 何を直せばいいのか分からない
・間違いに気づけない → 自分では「同じように発音している」つもり
・理想とするお手本がない → どんな発音が「理想的な発音」か基準が不明確
・お手本の何を模倣すべきか分からない → 全体を真似ようとして迷子に
つまり、模倣だけでは「何を、どう直せばいいのか」という核心部分が見えてこないんですね。
わたしが信じていること
泳げなかった人が泳げるようになるように。
自転車に乗れなかった人が乗れるようになるように。
ご高齢の方がピアノを始めても弾けるようになるように。
ご本人の意志さえあれば、中国語の発音矯正は、到達可能な目標です。
そして、わたしはその信念を持って、この仕事に取り組んでおります。
年齢も、学習歴も、関係ありません。
「知ること」で修正できる課題がほとんどなら、正しく知れば、必ず前に進めます。
あなたの発音、一緒に見直してみませんか?
