いま翻訳に取り組んでいる本は、わりと格調高い言葉が使われていることがあり、中国語辞書だけでなく漢和辞典をしょっちゅう引っ張り出します。
私が愛用しているのは角川書店の『新字源』。
これはたしか高校で推薦されて買ってあったものですが、大学院で東洋史を専攻したときも大活躍しました。
使用例を知りたかったり、『新字源』では情報が足りない字を調べたかったりするときは大修館書店の『大漢和辭典』、いわゆる「諸橋大漢和」を使いますが、これは本棚を一段占領するほどの大部ですし、普段の翻訳ではまず使わなくなりました。
それから、地名や人名が多く出てくるときは、簡体字を日本漢字に直すときに間違いがないか確認することが多く、《新華字典》も大活躍です。
意味ではなく、字形や発音だけ確認するときは、あのサイズが手軽でちょうどいい。
これらの用途はどちらも電子辞書でも代用できますが、私の電子辞書は起動に3秒くらい待つ時間があるので、ぱっと見てぱっと知りたいときはやっぱり紙の辞書に手がのびます。