たまたまバスで知人の中国人と出会いました。
我が夫は、相手が中国人だと知ると果敢に中国語を使ってみます。
中国語は基礎の基礎だけ、台湾の友人から手ほどきを受けたらしいのですが、
それももう20年も前の話。
知り合ったばかりのころは、私が直接法めいたやり方でフレーズを教えたりしていましたが、いつのまにかやらなくなり、もう10年。
それでも、フレーズの暗記が得意なタイプなのか、
“初次见面”(はじめまして)
“我的名字叫〇〇”(私の名前は〇〇です)
“路上小心”(道中お気をつけて)
“走吧,走吧”(行きましょう、行きましょう)
なんて言葉を、それなりのシチュエーションで差し挟んできます。
何年も使っていないうろ覚えの外国語で、
たいしたもんです。
私の場合は韓国語がそんな感じですが、
もうすっかり忘れています。
帰路、知人と別れてから夫は
「次のバス停で降りますよ」はなんと言うのだ、と聞いてきました。
言ってみたかったのに言えなかったのでしょう。
“下一个车站,我们下车。”
と答えてみたのですが、“下”が2つあるので覚えにくいようです。
「発音が同じなの?」「うん」
「字も同じなの?」「うん」
「……?」「……ええっと、連体修飾だと〈次の〉で、動詞だと〈降りる〉なの」
そうだ、基本的な単語なのに同音異義語。けっこうこういうのやっかいですね。