天天さんがブログやtwitterで展開しているオンライン原書会、10月11月のお題が「東野圭吾を中国語で読もう!」でした。
私は初参加。読んだのは《解忧杂货店》(『ナミヤ雑貨店の奇蹟』)。日本語原書を読んだのは数年前なので、原文や細部は忘却しています。
まったくと言っていいほど読書時間がなかったので、第1章のエピソードだけ読みました。
NANAさんの「やる気を育てる通訳学校(やるツウ)」でも《解忧杂货店》を読んで中国語を学習しよう、という企画が進行中なので、時間リソース、脳内リソースを使いまわしています(^-^)
【お題:思わず日本語原文を確かめたくなった単語、文章は?】
雑貨店に届いた手紙を、開封するかどうか迷う場面で、開けようとする敦也が
“没办法,谁叫信封上没写收信人。”
と言います。これ、私は会話でも作文でも出てきません。思わず日本語原文を確かめました。
「仕方ないだろ。宛名が書いてないんだから」
でした。なるほどー。こういうときに“谁叫~”が使えるんですねー。
【お題:東野作品が中国で人気の理由って何だと思いますか?】
私自身は、気軽に読めて、はずれがなくて、色々な登場人物の心情が丁寧に書かれているから、エンターテインメントとして好きなのですが。
中国で人気があるのは、どうしてなんでしょう。純粋にストーリーやトリックが面白いことや、海外の異文化に対する興味から、でしょうか?
中国の人に聞いてみたいです。本好きの人の中でも、どんな人が読んでいるのかなー、って。
【お題:あなたの原書の入手方法、読み方を教えて下さい!】
家の収納スペースを考えると、もう本を増やせないので、今年からKindleを利用し始めました。
留学中に買ってきた原書に、まだ読んでいない小説もあるので、まずはそれを読んでいこうと思っています。
そういえば、原書会に参加してどなたかに差し上げるという選択肢もできました。未読の方に差し上げると思ったら、紙の本を買うのもありだなー。(古巣が東方書店なので、できるだけ東方書店で買う。義理ガタいのです)
【感想】
私は中国語の小説を読むとすぐ、「日本語に翻訳するならどんな風に訳すだろう」と考えてしまいます。一対一でぴったり直訳できない言葉があると、楽しくなっちゃいます。
そういう頭で、原作が日本語の小説を中国語で読むと、それはそれでとても面白いですね。
もちろん中国語作文の勉強にもなります。
それ以上に、日本語原文のシチュエーションやニュアンスがすっかり分かっているので、中国語版を読むと、その訳語が中国語の文脈の中で持っている温度を知ることができるような気がします。
そうそう、今回はまあ読書時間が足りなくて、オーディオブックの助けを借りました。
寝る前に聞いても、音声だけならブルーライトに入眠を妨げられることがありません。
そういえば、ニュースやスピーチや映画ではない、小説の音声素材というものは、初めて聞きました。
オーディオブックの達者な朗読のおかげで、中国語ネイティブが読書をするスピードが体感できました。文字で見ているとコツンコツンぶつかるような四字成語でも、すらすらーっと流れていくので、ああ、これが中国人の音の世界なんだなー、と。
最新のベストセラーはすぐ読めるし、音声素材はあるし、原書仲間とは交流できるし、いやあ、冬眠している間に、いい時代になったものだなー。