中国語の発音はなぜ難しいの?
中国語を学ぶうえで、多くの方が難しいという点はいくつもあります。そもそもなぜ、中国語の発音は私たち日本人にとって難しいのでしょうか。詳しく説明します。
多くの日本人にとって中国語の発音が難しい理由
舌や唇の使い方が違うから
日本語と中国語を発音する際には、舌や唇の使い方が違います。中国語はあご全体を大きく動かし、上唇と下唇、そして表情筋を活用しながら発音するのに対し、日本語はそれほど唇や表情筋を使用せずに発音できるのです。
母国語に慣れ親しんだ学習者にとっては、外国語を聞いて真似るだけでは発音の仕方がわからない音があるのです。
発音の数がとても多いから
日本語の母音として小学生の教科書で習うのは「あ・い・う・え・お」の5個となっており、とてもシンプルです。それに対し中国語の母音は36個あり、そのうえ子音も21個あります。中国語を発音する際には、これらを組み合わせて使用しますので、単純に計算すると、400個以上の組み合わせがあることがわかります。
その一つ一つの音を正確に覚え、発音するなんて難しいと感じる方が多いのです。
日本語にはない四声があるから
四声とは中国語の漢字一文字ごとのトーン(声調)のことで、同じ発音でも音の高さの変化によって4種類の異なる単語になります。中国語を学ぶうえではとても重要なポイントで、発音時には上手に音の上げ下げを使い分けなければいけないのです。
ピンインを覚えなければならないから
フリガナのような役割を持つのが、ピンインです。中国語を話す場面では特に必要ありませんが、発音を学ぶ際にはとても重要な役割を持っています。なぜなら、単語の発音はピンインを活用して覚えていくからです。
中国語を参考書から学ぶ際はもちろん、辞書で単語を探す際もパソコンに入力する際にも、ピンインを使います。中国語のテキストや文法書に書かれているピンインが読めなければ、学習が全く進みません。ピンインはローマ字を使用した表記体系ですが、英語読みとも日本語ローマ字読みとも異なる発音を表しています。例えば「women」は英語の“women”とはまったく異なる発音ですし、「ziji」は「つーちー」と読みます。
400個以上の発音組合せ、さらに、それぞれに四声があるとなると、1600種類の読み方を覚える必要があるのでしょうか。
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