日本人発音講師による中国語発音矯正専門教室

 

 

りんず中国語ラボのレッスンは「中上級者のための日本人講師による中国語発音矯正レッスン」です。安定した発音が定着し、身につけた発音が退行しないトレーニング方法をお伝えします。中国語の発音を矯正したい方、キレイな発音に憧れている方はりんず中国語ラボへ。

  1. 書籍『りんず式中国語発音矯正』

『りんず式中国語発音矯正』に書いてあること、書いてないこと

これまでの記事で、『りんず式中国語発音矯正』にはどんな特徴があるのか、何が書いてあるのかをお伝えしてきました。
今回は、この本に「書いていないこと」は何なのか、をお伝えしようと思います。

『りんず式中国語発音矯正』に書いていないことは

“一”と“不”の変調

声調の学習の項目で、第3声の変調について解説しています。
はじめは、その流れで “一” と “不” の変調について書く準備もしていました。
なのですが、どうも前後の発音解説の中でそこだけ異質なものになってしまい、違和感が強かったので掲載しないことにしました。

本書の8割ほどは意味のある単語ではなく、発音の基礎としての音節の解説に当てています。
ということは、あるピンインのつづりの読み方のほうに主眼をおいているわけで、特定の漢字と結びついた意味のある発音を扱っているわけではないのです。
そういう意味では、どんな漢字であっても声調が第3声でありさえすれば必ず変調する、という第3声の変調について説明するところまでがふさわしいなと感じたのです。

3音節の発音

単音節、2音節ときたら、文の発音の前に3音節の発音練習があるのも適切なトレーニング過程です。
じっさい、りんず中国語ラボのオリジナル教材でも3音節のトレーニングを使うことはあります。

ですが本書では、長文を読む章にある、単語の中の強弱を意識するというセクションで少し取り上げただけにしました。
多くのトレーニングがある、ということで煩雑だなあという印象を持ってしまうのを避けたかったからです。
それで、単音節、2音節、そのつぎは長文練習の最初に数文字に区切って読む、という段階に筆を進めています。

それでも大丈夫、と思っています。
というのも、3音節の単語も、多くは「1音節+2音節」または「2音節+1音節」でできていますので、2音節の発音ができて、強弱のことを知っていたらわりと簡単に攻略できるからです。

どうやって変えていくのか

本書には随所に「学習者によく見られるクセ」というコーナーがあります。
そのページで解説した内容について、これまで当ラボの受講生の皆さんが陥りがちだったポイントをリストアップしています。

ですが、そのクセをどうやったら規範的な発音に変えていくことができるか、その過程についてはあまり触れていません。
というのも、もともとの解説がかなり詳しく、唇の形、舌の位置、音節の中での変化を起こす動かし方などが、まったく知識ゼロの状態でもわかるように書かれているからです。

レッスンにおいては、受講生さんの現状の発音を聞き、それが「なぜ違うのか」「どう違うのか」「どうすれば規範的になるか」ということをお話ししています。ですが、受講生さんそれぞれがお持ちのクセが千差万別で、おひとりおひとりに対するアドバイスはかなり違います。

ですから本書では、おそらく多様なクセをお持ちの読者さんたちの発音を想像してケアしていくアプローチではなく、ゼロから発音を組み立てる解説により、読者さんご自身の現状の発音との違いを感じ取ってもらうというアプローチを取ったわけです。

※ 前者のアプローチ、つまり、規範的ではない発音からの修正過程を再現するという方法で書かれた本として、青木隆浩先生の『基礎から学ぶ中国語発音レッスンがあります。労作です。これがあるから、前者のアプローチは取らなかったという背景もあります。

日本語五十音による発音のヒント

発音の学習書に、日本語五十音による発音の手がかりを載せるかどうか。
つまり、たとえば「ing」という発音のヒントとして「イーン」というカタカナ発音を載せるかどうか、ということです。

これについては、中国語講師の間でも意見が別れており、「それが諸悪の根源だ」と感じている先生もいれば、「手がかりになるのならそれでいいのではないか」という意見の先生もいます。

ピンイン表記ですら発音記号ではないわけなので、カタカナ発音でも手本の音としっかり結びついていればいいというのは一面の真理です。
だから日本語五十音を手がかりとして用いるのもまったくダメだというわけではないと思います。
結局はつづりをみながら手本の音声を聞き、音声で覚える、という学習が重要なわけですから。

でもわたしは本書で、正しい発音・規範的な発音の例としてはカタカナ発音はいっさい掲載しませんでした。
※ 謝った発音の例としては日本語五十音も使って例示しています。

その理由は、カタカナ発音を目にすると日本語の発音に引きずられ、中国語で使用するのとは違う調音部位を使ってしまう恐れがあるからです。
たとえば「いーん」を目にした時、どうしても日本語母語話者の舌の構えは、日本語五十音の「い」になってしまいがちなのではないでしょうか?
それを避けるために、唇の形、アゴの開き方、舌の位置など、口の構えを詳しく解説することにより、母語干渉を受けずに中国語の発音を再確認できるようにしたわけです。

まとめ

本書では意図的に書かなかったこと、掲載しなかったことがあります。
それぞれに、書かなかった理由、掲載しなかった理由があります。
それらの内容が書かれていないとしても、むしろ書かれていないために、「発音矯正に必要なこと」「発音矯正につながる知識の補完」がスムーズにできる本になったのではないかと自負しています。
最初から最後まで通読した時に何かが残る。
自分にとって大切なページができる。
そんな読み方をしていただければ幸いです。


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本書の特徴を紹介する記事は他にもあります。こちらからお読みください


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