学校教員を目指さず一般企業への就職を目指している場合、中国語の教員免許を取得したということはアピール材料になるのでしょうか。
これは中国語に限らず、教員免許を取得した上で一般企業に応募する学生さんがみな考える問題のようで、就職情報サイトなどでもアドバイスを見かけます。
言わずもがなですが「教員になろうかとおもったけど大変そうだからやめました」「採用してもらえなかったから諦めました」などといったネガティブな感想を前面に出すのはNGですよね。
単位取得や教育実習にあたりどれくらい真剣に取り組んだか、どんなことを学んだか、自分にとって中国語とはなにか、といった「何か一つのものに打ち込んだ経験」としてアピールすることはもちろんできます。
では中国語の能力のアピールにはなるでしょうか。
現在、中国語に関する国家資格は全国通訳案内士(通訳ガイド)と教員免許しかありません。
通訳案内士の資格を取得するには、中国語検定1級レベルと言われる難関の筆記試験を突破し、日本文化や地理、歴史に関する筆記試験も突破し、高度な通訳能力が求められる2次試験を突破しなければなりません。語学筆記試験は中国語検定1級かHSK6級で免除されますが、いずれも多くの大学生には難しいでしょう。
そんな中で中国語の教員免許を取得したということは、きちんと専門的な知識を身につけて取得した国家資格としてアピール材料にすることはできます。
ただし、教員免許の取得がかならずしも語学運用スキルの証明にならないととらえられている一面もあります。応募先の面接官も、英語教員の免許を持っていても英語が流暢に話せるわけではない、というケースは見聞きしていることでしょう。
中国語に対する熱意のほかに語学スキルをアピールするには、語学検定試験の成績や実際のスピーキング能力を見てもらう必要があるでしょう。