ここ数年、通訳スクールのレッスンで、講師から受講生への発音に関する要求レベルが上がっているそうです。
プロでありながら通訳スクールでスキルアップを怠らないYさんから、お話を聞かせていただきました。
Yさんは6年半の現地滞在経験をもち、中国語通訳案内士の資格ももち、プロとして活躍していらっしゃいます。
以前なら、ヒアリングの理解が正確で、デリバリーに関しては分かりやすく丁寧な構文で訳出することに重点が置かれていたと思うのです。
ところがYさんがここ数年で受講したレッスンでは、日本人受講生だけでなく、中国人受講生に対しても、中国語の発音に関する指摘が厳しくなっているとのこと。
練習の番が来て前に出ても、気になる発音をすると、「うーん、発音を勉強しておこうね」と言われて順番が終わってしまう。
現在は、中国語ネイティブで日本語レベルも高い通訳者が大勢活躍していることもあり、選ばれる通訳者になるためには、聞き手にとって聞きやすい中国語のデリバリーが重要視されるようになっているのだそうです。
発音に難のある通訳者と、規範的な発音をする通訳者がいれば、発音に難のある通訳者のほうはお呼びがかからなくなってしまう、と。
おそらく、「ヒアリングの理解が正確、わかりやすく丁寧な構文で訳出」というのは、もう「当たり前のこと」になってしまったんですね。
皆の品質が同じ水準にあるなら、「発音がきれい」な通訳者が選ばれる。
中国語学習の裾野が広がり、中上級者が増えてきたことで、学習の目標とするゴールラインが、以前に比べてずーっと高くなっているんですね。
ことし私が始めようとしている、
「中上級者のための日本人講師による中国語発音矯正レッスン」
は、必要とする人が多いはずですよ、とYさんが絶賛してくださいました。
勇気が出た!