1. -小桜の知恵袋_お答えします-

【小桜の知恵袋】有気音でティッシュが吹けません

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Tさん:うーん…。

小桜:どうしたんですか?ため息ついて。

Tさん:中国語教室で「t」の有気音がはっきりしていない、って言われたんですが。

小桜:はいはい。苦手な方はいらっしゃいますよね。

Tさん:それで、ティッシュを口の前に下げて練習してるんですが、なかなか…

小桜:ああ、なるほど!だいじょうぶ!それ、あるあるですから!すぐ覚えられますよ~


日本語にない概念、有気音と無気音、ありますね。
こういうの、聞いたことがある方も多いのでは?
↓ ↓

有気音が出ると、口の前に垂らしたティッシュが揺れますよー
無気音のときは、ロウソクの前で発音しても炎が揺れませんよー

それって…、

それって、都市伝説ですからー!!

有気音で注意を受けるかたは、だいたい「t」か「p」、あとは「k」あたりが苦手ですね。

ティッシュはですね、確かに「pu」を発音すると、気流に吹き上げられて派手にまくり上げられるんです。
でも、「te」だの「pi」だのはちょっと揺れるくらいで、「pu」みたいに派手に動いたりしません。
まして「q」なんてほとんど揺れません。
それは、いいんです。

「ティッシュが揺れるかどうかが有気音の条件ではない」からです。

母音の前に気流音

子音を発音するために、口のどこかで上と下が接触しますよね。
「p」なら上唇と下唇。
それ以外の発音では、上あごのどこかと舌。
そして、肺から出てくる空気をせき止めます(閉鎖する)。
それぞれの子音に固有の動作で上と下を離します(開放する)。

無気音だったら、その後すぐに声帯から出てきた声を続けます(母音)。

でも有気音は、
子音の発音が終わりそうなとき、
まだ上と下との間にほんの少ししか隙間が空いていないときに、
肺から出てきてせき止めていた空気だけを、その狭い隙間から勢いよく通す、
という作業をします。
それが中国語でいう“送气”(空気を送る)という動作です。
その空気の音が聞き手にしっかり聞こえてから、追いかけて母音を聞かせます。

有気音なら、空気が勢いよく通り抜ける音が必ず聞こえます。
ネイティブが超高速で話しているときも、必ず一瞬はその空気だけの時間帯があり、それで有気音に聞こえます。
どこで発音する子音かによって、口から出た後の気流がティッシュを揺らす力を残していないこともありますが、子音を発音するために上と下がくっついた場所(調音点・調音部位)では必ず、狭い隙間を気流が勢いよく通り抜けています。


小桜:だから、口から出た後の空気が弱くたって構わないんですよ。

Tさん:そうなんですね。全部の有気音でティッシュを動かせるわけじゃないんですね。

小桜:その通り。むしろ、声を出すのを一瞬待つ練習、狭ーい隙間をキープする練習を頑張りましょうね。

Tさん:はい、やってみます!


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