Zさん:先生! 今日ディクテーションしていたら、不思議な聞き間違いがあったんです……。
井田:あら、どんなことですか?
Zさん:原文が “恢复” だったんですが、/ kuāi bù / とか / guāi bù / に聞こえたんです。
井田:“恢复” なのに / huī / が / kuāi / とか / guāi / に、/ fù / が / bù / に聞こえたんですね。ということは……
“恢复”の“恢”は / g, k, h / が同じ場所で調音する子音グループなので、話し手の息が強かったりすると音がぶれて / h / が / k / や / g / に聞こえることがあります。
“恢复”の“复”は / b,p,m,f / が同じ場所で調音する子音グループなので、やはり話し手の域が強かったりすることで音がぶれて / f / が / b / に聞こえてしまうということがあります。
では聞き手側の対策は?
1)“恢复”という単語を知っておくこと。
2)“恢复”に聞こえなかったとしたら、その文脈でどんな意味の単語が入るか推測すること。
3)/ kuāi bù / とか / guāi bù / に聞こえたとしたら、調音部位が同じグループの別の子音と聞き間違っていないか推理すること。
これで、かなり正解に近づけるはずですよ。
今回の学び:ディクテーションで困った時の対策 その1
「子音の聞き間違いを疑う」
調音部位が同じグループの、ほかの子音ではないかと考えてみましょう。
ディクテーションでできること:
◇ 正確に聞き取りができているかチェック
◇ 知らない単語をチェック
◇ 知っているのに聞き取れない単語をチェック
◇ 書けない漢字をチェック
◇ 緩急抑揚などプロソディの把握
ディクテーションで気をつけたいこと:
◇「だけ」やらない
◇ 満足しない
【シリーズ記事】
ディクテーションは弱点の洗い出しに最適のトレーニング。
その効果と注意点については、こちらの記事をご参照ください。
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