発音講師として、抹殺したい記号、それが第3声を表す「 v 」です!
「あなたのお名前、中国語で発音します」
「あなたのお名前、中国語で発音します」っていう出し物、というかサービスをすることがあるんです。
たまにちょっとしたイベントがあると、あらかじめ作ってあるカードと専用のペン、そしてスマホアプリと新華字典をもってスタンバイします。
お名前を漢字で書いていただいたら、ピンインとカタカナで発音を書いて、発音して差し上げます。
発音を録音してもらってもいいし、一緒に練習してもらってもいいし。
まったく中国語に縁がなかった、という人は、自分の名前が中国語読みではこんなふうに!っていう驚きもあり、喜んでいただけます。
うちの子供二人もそうなのですが、正式なお名前がひらがなで、漢字はないという方もいらっしゃいます。
そんな時には、ひらがな名の音を生かすか意味を生かすかを相談して、漢字名を一緒に考えたりします。
なかなか楽しい時間になるんですよ。
最後の最後で声調符号がジャマしてくる!
私の発音を聞いて、それを真似て発音してみて、気に入った! となったかたは、自分一人でも再現しようとして、お一人で発音を始めます。
すると、カタカナで書いた表記を見るだけでは、音の上がり下がりがわからないのですよね。
じゃあ、と上がり下がりのヒントを求めてピンインのほうに目をやります。するとそこには「 / 」とか「 \ 」とか、ヒントになりそうな記号がついてる。
で、それを頼りに読むと、あああっ、そこにはラスボス「 v 」が!!
そそ、それは、文中では半3声に読んでほしいやつで、あの、その、、、
「 じ↓ いん↑ 」(井田の井「jǐng」)
あー、さっきまで耳で聞いた音を真似してただけのときはよかったのに!
声調符号のせいで半3声じゃなくなっちゃったー(泣)
そういうときは声調符号をつけるのをやめちゃう
そんなことを繰り返して、わたしは決心したのです。
「第3声の符号は抹殺してしまえ」と。
もうね、「 v 」はやめて「 L 」にします。
そしたら、井田の井も「 じ↓ いん→」って読んでくれると思う!
相手の方が、これまで中国語をやってなくて、おそらくこれからも中国語を学ばなそうなとき、そういうとき限定ですけど。
ピンインを書くときのクセでうっかり「 v 」を書かないように、上がり下がりのトーンを描くにはペンも変えて……、と、なぜか中国語を教える仕事「じゃない」のに楽しくイメトレしちゃいます。
大きくいったらこれも中国語を普及する仕事だから、ワクワクするのかもです。